お墓に供えられた花束から・・・来るはずのない人からの花束が明らかにした故人の秘密

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凍り付くジェン

Source: happyread.net
ジェンは心底フランクに幻滅し、心が締め付けられました。同時に自分の目の前で起きていることが、本当のことなのか信じることができませんでした。半年前にフランクを亡くしてから、彼をお墓に埋葬し、いつも彼のことを思いながら欠かさず花束をお墓に供えていたのですから。フランクが生きているなら、そして別の女性と一緒にいるなら、なんでそんなことをしていたのだろう。そんなことを考えると涙が出てきました。ついに車を降りて、ジェンはフランク本人にどんな声をかけようかと考えながら、印刷所の方へ歩きます。ガラス扉の外から事務所の中をじっとのぞきました。そして作業をしていたフランクが振り返り、とうとうジェンがそこに立っていることに。

悲しみと怒り、そして・・・

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ジェンは一瞬で目をそらしました。その状況に耐えられなくなった彼女は走って車に戻り、急発進してその場所を去りました。間違いなく、その男性は彼女の亡くなったはずのフランク。車のバックミラーを見ると事務所から出てきたフランクが彼女の車を見つめています。約30分ほど走ったところでジェンは涙がこらえられなくなり、車を路肩に止めて泣きました。一体どうしてこんなことが起きるのか、状況がつかめないジェンでしたが、心の中にあるのはただ一つ。フランクを許せないという怒り。家になんとかたどり着き、ジェンはワインをグラスに注ぎます。そしてフランクの事故の日のことを思い出しました。よく考えるとフランクが亡くなったことを受け入れられずに、彼女は亡くなったフランクの遺体を見ていません。お墓の用意すらもジェンの心にはこたえました。

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